株式会社シイエヌエスは、Oracle APEXを利用したローコード開発により、日用品・雑貨の卸小売業を展開する株式会社ワッツ様のDX基盤構築を支援いたしました。自社オリジナルサービス「U-Way Lite」の導入により短期間での納品を実現するとともに、プロジェクト終了後にお客様自身でシステム開発を継続できる体制を整備し、持続可能なDX基盤の構築に貢献しました。
★背景
近年、デジタル化の進展により、システム開発においてはスピード・柔軟性・内製化が重要視されている。一方でワッツ様においては、既存システムの構造や運用方法を十分に理解している担当者が限られており、実質的に特定個人に依存した状態となっていた。
その結果、以下のような課題が顕在化していた。
・既存システムの仕様把握・改修対応が特定担当者に依存している
・軽微な改修であっても対応までに時間を要する
・開発ノウハウが組織内に蓄積されず、継続的な改善が困難
・プロジェクトごとに管理方法や開発資産が分散し、再利用が進まない
特に、担当者不在時や引き継ぎ時において対応が停滞するリスクがあり、事業継続性の観点でも課題となっていた。
また、ワッツ様では今後、DX推進を通じて業務改善およびプロジェクト拡大を目指しており、そのためには外部ベンダーに依存するのではなく、自社内で開発・運用ノウハウを蓄積し、自走できる体制の構築が不可欠であった。
しかし現状の分散した管理環境では、開発資産の再利用や標準化が進まず、新規プロジェクト立ち上げのたびにゼロベースでの対応が必要となり、スピードと効率の両面で制約となっていた。
これらの課題を解決するため、
・プロジェクト情報および開発資産の一元管理
・属人化の排除とノウハウの組織内蓄積
・現場主導で改修可能な内製化基盤の確立
・将来的なプロジェクト拡大に耐えうる柔軟なシステム構造の構築
・ランニングコスト
を目的として、Oracle APEX を活用した開発・運用の統合管理基盤の導入が必要となった。
★システム課題
■ 保守性の課題
Oracle APEX導入前の開発環境および運用体制には、主に以下の二つの問題があった。
① プロジェクト管理の分散化
複数のツール・Excel・個別管理でプロジェクトが運用されており、進捗・課題・成果物の所在が分散していた。その結果、必要情報の探索に時間がかかる管理方法の属人化が進む問題発生時の影響範囲の把握が困難といった課題が顕在化していた。
② メンテナンス負荷の増大ツールが分散していることで、同じ情報を複数箇所に登録データ整合性の欠落フロー・ルールの管理が複雑化といった要因から、運用保守の負荷は増大していた。
③ 開発効率の課題
開発効率に関しては、工数増大と拡張性不足が問題だった。
● 開発工数の増大
各プロジェクトが個別管理されているため、再利用可能な資産(テンプレート、コンポーネント、過去実装知見)が共有されず、毎回「ゼロから」の開発や調査が発生。
これにより、不要な作業の重複メンバーごとの品質ばらつき工数が想定以上に膨らむといった非効率が発生していた。
● 拡張性の不足
プロジェクト基盤が統一されていないため、今後新規案件・大型案件が増えたときに、現在の管理手法では拡大に耐えられない構造となっていた。
★取り組み内容・使用した製品

★導入効果
Oracle APEX を活用した開発・運用の一元管理基盤を導入した結果、保守性・生産性・拡張性の各側面において明確な成果を創出した。分散していたプロジェクト管理および開発資産を統合したことで、属人化を解消し、運用効率を大幅に向上させた。これにより、組織全体の開発スピードと品質の底上げを実現した。
① プロジェクト管理の一元化による生産性向上
これまで複数ツールやスプレッドシートで分散管理されていたプロジェクト情報を Apex 上に集約したことで、情報の検索・確認に要する時間を削減した。進捗・課題・成果物・承認フローを一元的に可視化できるようになり、意思決定の迅速化とコミュニケーションロスの削減を実現した。
さらに、情報の透明性が向上したことで、関係者間の認識齟齬を防止し、プロジェクト遅延リスクの低減にも寄与した。
② メンテナンス性の向上
Oracle APEX による構造化された設定・ロジック管理により、変更箇所および依存関係を容易に把握できるようになった。その結果、影響範囲の特定と改修対応のスピードが向上し、保守対応工数を削減した。
また、属人化していた仕様理解を排除し、誰でも一定品質で改修可能な体制を確立したことで、運用リスクの低減と安定運用を実現した。
③ 開発工数の削減(内製化の推進)
Oracle APEXのローコード特性を活用することで、専門的なプログラミング知識がなくても画面開発やフロー構築が可能となり、軽微な改修については現場担当者が自走して対応できるようになった。これにより、開発依頼・調整にかかるリードタイムを短縮し、全体の開発工数を削減した。
さらに、標準テンプレートや再利用コンポーネントを活用することで、既存資産の横展開を実現し、開発スピードの向上と品質の均一化を達成した。
④ 将来のプロジェクト拡大に対応可能な基盤の構築
統一された基盤上でエンティティ・フロー・画面を追加できる構成を確立したことで、新規プロジェクトの立ち上げを迅速に実施できるようになった。
また、ロジック・UI・データを分離した設計により、大規模化においても保守性を維持しながら拡張できる基盤を実現した。
加えて、API や標準連携機能を活用した外部サービス連携の実装が可能となり、今後の業務拡張やシステム連携に柔軟に対応できる状態を確立した。
⑤ランニングコスト
多拠点・多アカウント環境において、ユーザー数に依存しないコスト構造を持つ Oracle APEX は、小売業の内製化を支える有効な選択肢となりコスト削減の再現できた。
お問い合わせはこちらまで E-Mail.:u-way@cns.co.jp
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